1日の塩分摂取量はどのくらい?目安・計算方法・減塩のコツ
塩分摂取量を見直すときは、「調味料をどれだけ使ったか」だけでなく、食品表示にある食塩相当量、汁物や外食の汁、加工食品まで一日の合計で考えます。一般的な目標量は、18歳以上の男性が食塩相当量7.5g未満、女性が6.5g未満です。
ただし、これは生活習慣病の発症予防を目的にした一般的な目標です。高血圧、慢性腎臓病、心臓病などで食事指導を受けている人は、自己判断で一律の数字に置き換えず、主治医や管理栄養士から示された目標を優先してください。
先に結論
まずは食品表示の「食塩相当量」を朝・昼・夕食と間食で足し、汁を残す、調味料を計量する、酸味や香辛料を使うといった小さな変更から始めます。6g未満という目標は一般成人の目標量とは目的が異なるため、病気や治療状況がある場合は医療者に確認しましょう。
この記事でわかること
1日の塩分摂取量の目安
日本人の食事摂取基準(2025年版)では、18歳以上の食塩相当量の目標量を男性7.5g未満、女性6.5g未満としています。これは「その量まで取れば安全」という許容量ではなく、生活習慣病の発症予防を目的に、できるだけ近づけたい目標です。
| 対象・目的 | 1日の目安 | 見方 |
|---|---|---|
| 18歳以上の男性・生活習慣病予防 | 7.5g未満 | 一般的な食事の目標量。年齢や病気で個別調整します。 |
| 18歳以上の女性・生活習慣病予防 | 6.5g未満 | 一般的な食事の目標量。妊娠中なども主治医の指示を優先します。 |
| 高血圧・腎臓病などの食事療法 | 個別の指示 | 6g未満などの目標が示される場合がありますが、自己判断で決めません。 |
| 子ども・高齢者・持病がある人 | 年齢・状態別 | 成人の数値をそのまま当てはめず、健診や医療者の説明を確認します。 |
目標量を一日で完全に達成できない日があっても、翌日に極端な食事制限をする必要はありません。まずは数日間の記録から、塩分が増えやすい食事、汁物、調味料を一つ見つけるほうが続けやすくなります。
塩分・食塩相当量・ナトリウムの違い
日常会話の「塩分」は、食品中の食塩やナトリウムをまとめて指すことがあります。食品表示では、食塩相当量がgで表示される場合と、ナトリウムがmgで表示される場合があるため、単位を確認してから合計します。
ナトリウムから食塩相当量を概算する式
食塩相当量(g)=ナトリウム(mg)×2.54÷1000
例:ナトリウム800mgなら、800×2.54÷1000=約2.03gです。表示に食塩相当量がある場合は、そちらを優先します。
ナトリウムは食塩の一部にあたる成分で、同じ数字ではありません。ナトリウム800mgを「800g」と読んだり、食塩相当量2gをナトリウム2gと置き換えたりすると大きな誤差になります。ラベルでは「mgかgか」「1食分か100g当たりか」「内容量全体か」を確認しましょう。
1日の塩分摂取量を確認する方法
厳密な測定器がなくても、食品表示と食事記録を使えば、塩分の多い場面を見つけることができます。最初から全品目を完璧に記録するより、主食、汁物、加工食品、調味料を優先すると負担が少なくなります。
- 食品表示を確認する:食塩相当量を、1包装分・1食分・100g当たりのどれで示しているかを確認します。
- 食べた量に換算する:半分だけ食べた、2人で分けたなど、表示の基準と実際の量をそろえます。
- 調味料を含める:しょうゆ、みそ、ドレッシング、たれ、漬物などは少量でも合計に加えます。
- 汁やスープを分けて考える:麺類や汁物は、具だけでなく汁をどれだけ飲んだかで変わります。
- 3〜7日ほど記録する:毎日の合計と、塩分が増えた食事を見比べて、変えやすい一品を決めます。
尿中ナトリウムから摂取量を推定する方法もありますが、採尿条件や排泄の変動を含む医療・研究寄りの評価です。家庭の食事記録を代替する簡易計算器として扱わず、検査結果の見方は医療機関に相談してください。
塩分を取りすぎやすい食品と場面
塩分取りすぎは、食卓で塩を追加したときだけに起こるわけではありません。加工、保存、味付けの工程で食塩が使われる食品や、汁まで食べる料理を重ねると、一日の合計が増えやすくなります。
| 場面 | 増えやすい理由 | 最初に見直す点 |
|---|---|---|
| ラーメン・うどん・そば | 麺や具だけでなく、つゆを多く飲むと加算されます。 | つゆを残す、スープを全部飲まない、頻度を調整する。 |
| みそ汁・スープ | 一杯の量と回数、具材、だし、みその量で変わります。 | 具を増やし、汁の量や回数を見直す。 |
| ハム・ソーセージ・漬物 | 保存や味付けのために食塩が使われることがあります。 | 表示を比べ、少量を副菜として使う。 |
| しょうゆ・たれ・ドレッシング | かける量が目分量になりやすく、料理全体に広がります。 | 計量する、別皿につける、香味や酸味を足す。 |
| 外食・コンビニ食 | 料理ごとの食塩相当量を把握しにくく、主食・主菜・汁物が重なります。 | 栄養表示を比較し、汁物や味の濃い副菜を重ねない。 |
無理なく減塩するコツ
減塩は、味を一気に薄くするよりも「塩味が必要な場所を絞る」ほうが続けやすい方法です。次の中から、今週できそうなものを一つ選びます。
- 汁物は具を増やし、汁の量を少なめにする。
- しょうゆやソースは料理全体にかけず、小皿につけて量を見えるようにする。
- レモン、酢、香辛料、香味野菜、だしで風味を補う。
- 加工食品は、同じ種類でも食塩相当量を比べて選ぶ。
- 外食では汁を残し、味の濃い主菜と漬物・汁物を同時に重ねない。
- 減塩を始めた日の血圧や体調を記録し、極端な食事制限は避ける。
血圧・腎臓病・大量発汗時の注意
高血圧や慢性腎臓病などで食事療法を受けている場合、塩分の目標は血圧、腎機能、薬、むくみ、食事全体との関係で決まります。一般成人向けの数字だけを根拠に、薬を中止したり、極端に食事量を減らしたりしないでください。
一方、暑い環境で長時間運動した、発熱や下痢が続いたなどの状況では、水分と電解質の補給が問題になることがあります。発汗量や症状は人によって違うため、「汗をかいた日は誰でも塩分を増やす」とは決められません。めまい、意識がぼんやりする、強いだるさ、吐き気などがある場合は、運動を中止して周囲に助けを求め、必要に応じて医療機関へ相談します。
家庭血圧の記録を続けたい人は、血圧正常値チェックツールで分類の見方を確認できます。結果は診断や薬の調整に使わず、測定日時、体調、食事や服薬の記録と一緒に医療者へ見せてください。水分量と塩分量は同じ指標ではないため、必要に応じて水分必要量の目安も別に確認します。
FAQ:1日の塩分摂取量でよくある質問
まとめ
1日の塩分摂取量は、一般的には男性7.5g未満、女性6.5g未満が目標です。食品表示の食塩相当量を合計し、汁物・加工食品・調味料など増えやすい場面を一つずつ見直すと、無理なく減塩を始められます。
高血圧、腎臓病、妊娠、長時間の運動や大量発汗などがある人は、一般的な数字だけで判断しないことが大切です。血圧の記録や健診結果、食事記録を持って、医師や管理栄養士に相談してください。
参考にしたい公的・専門情報
目標量や換算式は改訂されることがあるため、実際の食事療法では公的資料と医療者の説明を確認してください。